ウェビナーマーケティングとは？注目されている理由と成功させる5つのポイント

今、オンラインコミュニケーションの一つであるウェビナーは、ビジネスを展開する上で重要な手法として注目されています。特にマーケティング領域においては、「ウェビナーマーケティング」という言葉も誕生しました。

ここでは従来のオンラインマーケティングとの違いや、ウェビナーがマーケティング施策に選ばれる理由を紹介します。「ウェビナーがどのようにマーケティングに活きるのかを知りたい」「ウェビナーを活用して顧客の満足度を向上させたい」という担当者はぜひ参考にしてください。

ウェビナーマーケティングとは　

ウェビナーマーケティングは、ウェビナーを活用したマーケティング手法です。一方通行の配信とは違い、参加者と運営側が投票や質疑応答などの活発なコミュニケーションでつながれるため、顧客との関係値を深めることができます。

一般的に、ウェビナーマーケティングのゴールは、ウェビナーの参加者に自社の商品やサービスを導入してもらうこと、または興味を持ってもらうことです。

ウェビナーマーケティングとオフラインマーケティングの違い

ウェビナーを活用するウェビナーマーケティングに対して、オフラインマーケティングは、オンラインの環境を活用せずに行うマーケティング手法です。代表的な事例には、テレビやラジオのCM、チラシ、ダイレクトメール、テレアポ、会場を用意してのセミナーなどが挙げられます。

セミナーをオフラインで開催する場合、会場の準備やレンタル費用、機材などの備品代、交通費、人件費など多くのコストがかかります。対して、ウェビナーマーケティングはオンラインの特性から気軽に参加しやすく幅広い認知を獲得できる点が大きなメリットです。また、参加者とコミュニケーションが取りやすく、熱量が伝わりやすいというオフラインの良さも兼ね備えています。

これらの理由から、ウェビナーマーケティングは業務負担やコストを抑えつつ、これまでリーチできなかった層にもリーチできる新たなマーケティング手法として注目されているのです。

ウェビナーマーケティングの活用シーン

ウェビナーマーケティングは実際にどのような場面で活用されているのでしょうか。ここでは、新規顧客向けと既存顧客向けの活用シーンを紹介します。

新規顧客向けのサービス・商品説明会

新規顧客向けには、自社のサービスや商品説明会にウェビナーを活用することが効果的です。オフラインのセミナーの場合、会場や予算、人的リソースによって開催規模や頻度にどうしても限界があります。しかし、ウェビナーであればより多くのアプローチが実現可能です。

配信サービスによってはオンライン上にバーチャルの会議室を複数作成できます。この機能を使えば説明会終了後、サービスや商品に興味を持ってくれた参加者をオンライン上で個別の会議室に誘導し、そのまま商談を進められます。

既存顧客向けのフォローアップ

既存顧客向けには、サービスや商品のアフターフォロー・使い方の説明、新商品・新機能の案内、お役立ち情報の提供などにウェビナーを積極的に活用すると良いでしょう。商談化以降、顧客との接点が減少してしまうと本当の意味で自社のファンを増やすことは叶いません。

こまかなフォローアップをすることで継続的な利用やリピート利用を促進し、顧客ロイヤルティを高めることにも期待できます。

ウェビナーマーケティングの5つのメリット

ウェビナーマーケティングを導入している企業が増加している背景には、運営側と参加者側の双方へのベネフィットが大きいという理由があります。ここではウェビナーマーケティングの5つのメリットを紹介します。

業務負担やコストが軽い

ウェビナーは機材とインターネット環境が揃っていれば開催できるため、基本的に会場準備が必要ありません。運営側は会場の手配やレンタル料、資料の印刷費など開催にかかるコストを大幅に削減でき、開催頻度を増やすことが可能となります。

参加者側も会場に移動する時間や交通費をかけずに勤め先や自宅から気軽に参加できるので、集客も見込みやすいのが特徴です。

リードが獲得しやすい

ウェビナーはオンライン上での開催で天候にも左右されず、どこからでも開催・参加が可能なため、世界中のリードに効率良くアプローチが叶います。また、申し込み時の個人情報で顧客リストを構築できる点も大きなメリットです。

さらに、ウェビナーは顧客のニーズに合わせた企画で課題解決のノウハウを効果的に伝えた後に、自社のサービスや商品について紐付けて話すことができます。これによって購買意欲を高めたままターゲットを商談化に誘導できるのも特徴です。

効率的な伝達力がある

ウェビナーは文章や画像だけでは伝えにくいサービスや商品の解説、実演もスムーズにできます。オフラインのセミナーの場合、登壇者が実際に商品を手に持って解説をしても後ろの席に座っている参加者には手元が見えないことがあります。こうした場合もウェビナーであれば全員が直近で見ることができ、顧客の商品理解が深まります。

特に大規模集客の場合は、多くのリードに少ない時間で効率的にアプローチできるウェビナーの活用が適していると言えます。

信頼関係を築きやすい

「自社ウェビナー」「事例ウェビナー」「共催ウェビナー」「カンファレンス」などさまざまな種類のウェビナーを開催して接触回数を増やすことで、顧客に安心感を与えながら商材への理解を進め、商談率を高められます。

メールや電話のような顔が見えない関係よりも、オンライン上でありながら顔が見え、熱量も伝わりやすいという点から、安心感や信頼感を得られやすい手法です。また、個別でもクローズドな場所でのフォローによってコミュニケーションを強化できます。

コンテンツとして再利用できる

ウェビナーは録画をしておくことでコンテンツとして何度も再利用できます。欠席者や再度視聴したいという方へのアーカイブとしての利用はもちろん、同じセミナーを複数回開催する際の利用、商材の購入者や会員特典としての利用、さらにはセミナー内容をテキスト化してブログ投稿への応用も可能です。

ウェビナーは回数を重ねるごとにコンテンツが資産になります。開催の際には必ず録画しておくと良いでしょう。

ウェビナーマーケティングで成果を出す5つのポイント

ウェビナーマーケティングの効果を最大化するためには、いくつか押さえておくべきポイントがあります。ここではウェビナーマーケティングを成功に導く5つのポイントを紹介します。

問題・悩み・願望に応える企画を提供する

参加者に「このウェビナーを受けたら具体的に何がわかるのか」といったメリットを明確に提示できる企画が重要です。ウェビナーは場所に縛られず気軽に参加しやすい一方で、クリックひとつで離脱されてしまう特性もあります。ターゲットの問題・悩み・願望に応える企画に、業界のトレンドや自社にしか出せないデータなどの付加価値を加えることができれば理想的です。

また、一方的に情報を配信するのではなく、参加者を退屈させないような仕掛けや飽きさせないコミュニケーションも離脱防止に有効です。

タイミング良く集客＆フォローを行う

ウェビナーの開催が決まったらタイミング良く集客を行いましょう。告知したタイミングには参加意欲があっても、開催日まで数ヶ月も時間があると忘れられたり意欲が低下して当日キャンセルされてしまったりと、せっかくのリードを逃してしまいかねません。集客は開催日の1〜2ヶ月前に開始し、適切にリマインドメールを送ったり本編の一部を公開して興味を持続させたりと、当日までのフォローを欠かさないようにしましょう。

また、開催後もメールや電話でアプローチをかけ、プレゼン資料やウェビナー動画を共有したり、次回以降のウェビナーに招待したりと、こまめなフォローアップが商談化率を左右します。特にフォローアップの方法は顧客ごとに切り分けることが重要です。過度な押し売りにならないように注意しましょう。

PDCAサイクルを回して企画の質を向上させる

オフラインのマーケティング同様にウェビナーマーケティングでもPDCAサイクルを回すことは欠かせません。情報収集やスキルアップ目的で受講している人の多いウェビナーは、成果が出るまでに半年以上かかると言われています。そのため、一度のウェビナーで終わりではなく粘り強く継続する中で企画の質を向上させ、段階的に商談化につなげていくことが必要です。

ウェビナーの改善プロセスは計画段階で数値目標として設定し、開催後にデータを分析しながら質を高めていくのが効果的です。

目的にあった配信形式を選択する

開催するウェビナーのターゲットや目的によって、最適な配信形式を選択しましょう。基本的にはリアルタイム配信型と録画配信型の2種類があります。リアルタイム配信型は旬な情報を迅速に伝え、参加者からの質問にも即回答できる点がメリットです。また、録画型は無駄がなく質の高い動画をより多くの人に届けられます。

さらに、ウェビナーと一口に言っても以下のようにさまざまな種類があります。