ウェビナー

ウェビナー企画は5W2Hで考える!基本の立て方と魅力的な企画を作る10のアイデア

目次

今や、オンラインコミュニケーションの一つであるウェビナーは、単に情報を伝えるだけでなく、参加者とのアクティブな交流を通じて信頼を築くための強力なツールです。特にコンテンツとなる企画の立案は各社がこぞって知恵を絞り、差別化を図るポイントでしょう。


ここでは企画の組み立て方と魅力的なコンテンツにするための7つのアイデアを紹介します。「ウェビナーの企画を充実させたい」「独自の企画で集客を増やしたい」という担当者はぜひご活用ください。


5W2Hで考えるウェビナー企画の立て方

ウェビナーの企画立案には「5W2H」のフレームワークの活用が効果的です。


  • When(いつ?)

  • Where(どこ?)

  • Whom(だれに?)

  • Why(なぜ?)

  • What(何を)

  • How(どのように?)

  • How much(いくらで?)


ここでは上記7つの要素に沿って、どのように企画を立てるのかを解説します。

When(いつ?):ウェビナーの開催時期や日時を決める

まずはウェビナーの開催に最適なタイミングを決めましょう。開催日時は集客数を大きく左右する要素です。ターゲット層が参加しやすい日時を狙うと良いでしょう。請求書の処理や案件の締め切りなどで忙しくなる月末や期末、週初め、週末は避けるのが無難です。開催時間は平日であれば昼休みか終業後、休日は土曜の日中が時間を確保しやすいでしょう。


また、ウェビナー開催の告知のタイミングは、開催日の1〜2ヶ月前が理想です。

Where(どこ?):撮影・配信の場所を決定する

ウェビナーをどこで撮影し、どこから配信するかの場所を決めます。自社オフィスやレンタルオフィスの活用が一般的ですが、機材や配信の環境が整っていれば自宅での撮影や配信も可能です。


外部のノイズやネットワーク状況、採光など、ウェビナーの内容に集中できる環境が整っているかを事前に確認しておきましょう。

Whom(だれに?):ターゲットを明確化し、講師を選ぶ

ウェビナーを誰に届けたいかターゲットを明確にしましょう。同じテーマでもターゲットが決裁権のある担当者なのか、現場の担当者なのかでメッセージは変わってきます。企画を組み立てる際には「最終的に誰にどうなってほしいか」を考え抜くのが重要です。


また、ターゲットと内容に合わせて、最適な講師を登壇者に選びましょう。毎回同じ人が登壇するのではなく、テーマ毎にふさわしい講師やゲストを選ぶと参加者の満足度はより向上します。

Why(なぜ?):ウェビナー開催の目的と目標を設定する

ウェビナーを活用していく上で、一貫性を持たせるために開催目的と目標指数は明確に設定する必要があります。例えばリード獲得を目的にすると決まれば、手段としては共催ウェビナーを開催して、目標指数は実際の問い合わせ数で捉えるなど、必要な行動が浮かび上がります。


集客や商談化率など具体的な数値目標を設定し、開催後はPDCAを回していくことで質の高いウェビナーに成長していきます。

What(何を?):テーマ・コンテンツを考える

ウェビナーで何を配信するのか、具体的なテーマとコンテンツを考えましょう。ウェビナーは単発ではなく、長期的な計画の中で複数回開催することで成果が現れてきます。ターゲットからニーズを調査してテーマを確定させたら、そこから展開するコンテンツをどの順番で打ち出すかを決めましょう


オフラインで開催していたセミナーや講演の内容を、ウェビナー用に組み替えブラッシュアップするのもおすすめです。

How(どのように?):視聴者を飽きさせないための工夫をする

テーマとコンテンツが決まったら、どのように視聴者を惹きつけるかを考えましょう。ウェビナーはオフラインのセミナーに比べて離脱されやすいのが特徴です。せっかく集客ができても、本編の構成が弱いと最後まで見てもらえない可能性があります。


視聴者を飽きさせないよう参加型の投票やクイズ、簡単なワークを挟むのが効果的です。伝えるべきことを整理しながら、単調な解説動画にならないように工夫を凝らしましょう。

How much(いくらで?):開催や運営の予算を決める

ウェビナーの開催にかけられる予算によっては機材や集客方法が変わります。開催の準備費用として、考えられるものは以下の通りです。


  • レンタルスタジオなどの会場代

  • 配信サービスや機材の導入費

  • 広告出稿費やセミナー集客サイトへの掲載費

  • 外部の講師やゲストに登壇いただく際の交通費や謝礼代

  • 外部事業者に運営をサポートしてもらう際の費用 


予算が限られている場合は、優先順位をつけて効果的に投資をしましょう。

ウェビナー企画を作るための10のアイデア

ウェビナーの開催は参加してもらうことがゴールではありません。ウェビナーを通じて顧客と接点を築き、企画内容によって満足感や信頼関係を育むことでようやくマーケティング施策として意味を持つものです。


ここではターゲットが参加したくなる企画や参加中も飽きさせない・離脱させないための仕掛け、商談につなげるための10のアイデアを紹介します。

ターゲットが求めている情報を発信する

ウェビナーの企画作りは、あらかじめニーズを調査し、ターゲットが抱える問題・悩み・願望に応えられる内容に組み立てることが望ましいでしょう。どのジャンルでも情報が乱立している中で、他社ではなく自社を信頼してもらえる情報は何かを精査する必要があります。


ウェビナーの企画タイトルにフックとなるキーワードを入れて、ターゲットに興味を抱かせる仕掛けも重要です。くれぐれもこちらが伝えたい情報だけを一方的に発信するのは控えましょう。

トレンドやユニークな視点が入ったテーマを選ぶ

魅力的なウェビナーの企画には、業界の動向やトレンドを生かしたテーマが多く選出されています。ユニークな視点や自社にしか出せない情報を打ち出すために、他社の事例をリサーチするのも一つの手です。


キャッチーなテーマを選ぶことができれば「興味深い情報を持っている、発信している会社」であることを認知させ、ファンを増やすことができます。

構成とストーリー設計で惹きつける

ウェビナーの構成には参加者を引き込むストーリー設計が欠かせません。最初から情報を詰め込み過ぎている企画や最後まで見ないと結論に辿り着かない企画は離脱を招きます。結論は最初に打ち出し、その根拠や要点をわかりやすい言葉で表現するPREP法を用いてウェビナーを上手く構成しましょう


【PREP法】4つのフレームワークに従って伝えたいことを整理する構成法

  • Point(結論)

  • Reason(理由)

  • Example(具体例)

  • Point(結論)


特に差別化を図れるのは「Example(具体例)」の箇所です。自社での事例を紹介することで、実践的な理解を促進させ説得力や信頼感を持たせることができます。

スライドには視覚的な仕掛けをする

参加者の満足度を上げるには、プレゼンテーションで使用するスライドにも視覚的な仕掛けが必要です。変わり映えのない画面だと参加者を退屈させてしまいます。基本的にはシンプルでわかりやすく統一感のあるデザインを心掛け、必要に応じてグラフや表、画像、動画などを配置すると効果的です。


最近は無料で使用できるテンプレートや資料作成を手助けしてくれるAIも増えています。特にAIは商材情報からAIがターゲットや訴求ポイントを推測してくれる「Japan AI Marketing」や、テキストやキーワードからAIがスライドを自動作成してくれる「イルシル」など、業務効率化できるツールが多数存在します。積極的に活用して、資料をブラッシュアップしましょう。

集客も戦略的に企画する

ウェビナーは企画段階から集客を戦略的に設計しておくことが大切です。見込み顧客や既存顧客には開催告知前からメールやSNS、架電を使って接触し、先行案内をすることでタッチポイントを増やせます。


広告やオウンドメディア、ポータルサイト、セミナー集客サイトなど多角的なアプローチで認知や露出を増やすことで自社を選択する安心感を与えられます。まずは「見たことがある」「聞いたことのある」という第一想起の存在になることが理想的です。

当日のスムーズな進行のための準備をする

ウェビナー開催にあたっては、演者だけでなく配信を支えるリソースを確保して当日スムーズに進行できるように準備しておくことも企画の一部です。特に技術的なトラブルに備えてリハーサルはしっかりと実施しておきましょう。


リアルタイム配信の場合は、登壇者とは別に司会者がいると安心です。登壇者の話すペースや参加者の理解度、残りの配信時間など適宜気を配り、参加者をフォローできる体制を整えておきましょう。

フォローアップで満足度やリピート率を上げる

ウェビナーは、開催後のフォローアップで満足度やリピート率を上げることができます。参加者の購買意欲の熱はウェビナー終了後が一番高いはずです。この温度が冷めないうちに興味を持っていそうなリードから順にインサイドセールスをかけましょう。


また、ウェビナー終了間際にアンケートの回答時間を作っておくと回収率が高くなります。アンケート結果は次の企画に生かし、顧客の満足度やリピート率を向上させましょう。

ファネルを意識して月4回以上開催する

ウェビナーは顧客のファネルを意識して、開催しましょう。啓蒙・認知層には認知を広げる「カンファレンス」、興味関心層にはファンになってもらう「共催・事例ウェビナー」、比較検討層には課題解決につながる「紹介ウェビナー」など、ファネルをもとに設計することが大切です。


ウェビナーは月4回を目安に回すと、自社に最適なウェビナー施策が見えてくると言われています。多くが情報収集の場としてウェビナーに参加している中で商談に繋がりやすいアポを獲得するためには、定期的なリードの育成が必要です。育成においては、いかに信頼できる情報をターゲットに対して多く提供できるかが鍵を握ります。


ファネルに応じて「自社ウェビナー」「共催ウェビナー」「事例ウェビナー」「紹介ウェビナー」を組み合わせ、月4回を目安に開催できるよう企画を検討することが理想的です。

4象限で考える

実際にウェビナーの企画を作成する際には、「課題」「トレンド」「プロダクト」「TIPS(コツ・アドバイス)」の4象限から考えてみると最適なテーマやコンテンツが浮かび上がります。自社のターゲットやソースとも照らし合わせながら分析してみましょう。左側に行けば行くほど顕在層、右側に行けば行くほど潜在層となります。



第1象限・第2象限の領域に分類したテーマは「4社共催ウェビナー」や「カンファレンス」などのトレンドウェビナーが、第3象限・第4象限の領域に分類したテーマは「自社ウェビナー」や「2社共催ウェビナー」が適していると言えます。それぞれで企画を打ち出し、最初は第2象限の企画をきっかけに参加した顧客も徐々に左側に誘導し、第3象限まで育成する形が理想的です。


まとめ

ウェビナーは、自社にしか提供できない価値にターゲットが欲しい・知りたい情報を掛け合わせた企画を作り、飽きのこないリズムや仕掛けでわかりやすく端的に伝えることが重要です。身近な話から関連性を持たせたり、日々変化するトレンドをキャッチしたりと日頃から企画の引き出しを多く持っておきましょう。


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