ウェビナー後のアンケートが施策を変える! 作り方と回答率を高めるコツ
ウェビナーが終了した後、参加者の評価や満足度を把握するためのアンケートは貴重なフィードバックであり、非常に重要です。FanGrowthでもウェビナー実施後のアンケート結果を受けて、ウェビナーの次回テーマを決めることが多々あります。
本記事では、質問の選択や作成方法、さらには回答率を高めるためのコツなど、効果的なアンケートを実施するための要点を解説していきます。
ウェビナーにおけるアンケートの重要性
ウェビナーはオンライン上でのセミナーや講演を指し、多くのBtoB企業や団体が潜在・顕在問わず顧客との接点を持つ場として活用しています。ウェビナー終了後に実施されるアンケートは、ウェビナーの内容や進行、技術的な問題などについて、参加者の生の声を直接聞くことができます。次回以降のウェビナーの質を向上させるための貴重な手がかりになるので、しっかりと設計していきましょう。
特にBtoBのウェビナー(特に自社製品の事例や製品紹介など)では、アンケートを通じて具体的な商談の機会を創出するチャンスでもあります。
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総じて、ウェビナーのアンケートは単なるアフターフォローとしての役割だけでなく、ビジネスの成果を向上させるための重要なツールとして位置づけられています。適切な質問を設定し、効果的に回答を収集することで、ウェビナーの価値を最大限に引き出すことができるのです。
アンケートの効果的な作成・実施方法
ただアンケートを実施するだけでは十分な効果は得られません。アンケートの質や内容、そしてその実施方法が、得られるフィードバックの質や量に大きく影響します。
ここでは、アンケートを効果的に作成・実施するための方法を、具体的なステップやポイントとともに解説します。
質問の選定と構成について
ウェビナーの参加者からの適切なフィードバックを受け取るために、以下のポイントに注意しましょう。
- 目的の明確化
書いてしまえば当たり前ですが、まずはアンケートを実施する目的を明確にしましょう。例えば、ウェビナーの内容の評価、参加者の背景知識の確認、次回のウェビナーのテーマの提案など、目的に応じて質問内容や形式を選定します。 - 質問の種類
質問の種類には、選択式、記述式、評価スケールなどがあります。選択式は回答が容易で、データの集計もしやすいため、一般的な質問や満足度の確認に適しています。一方、記述式は参加者の自由な意見や感想を得ることができますが、集計や分析が難しくなることもあります。 - 設問数と順序
アンケートの設問数は、参加者の負担を考慮して適切な数に抑えることが望ましいです。また、質問の順序も重要で、関連する質問をグループ化したり、一般的な質問から具体的な質問へと順序をつけると、回答されやすくなります。 - 具体的かつ明瞭な表現
質問文は、参加者が容易に理解できるように具体的かつ明瞭な表現を心がけるましょう。参加者の想定される属性に応じて専門用語や難解な言葉を避け、簡潔に質問のポイントを伝えるようにします - バイアスの排除
質問文には、回答者の意見や感情を偏らせるような表現や先入観を持たせるような内容を避けることが必須です。
上記のポイントを参考に、効果的なアンケートを作成し、ウェビナーの品質向上に役立ててください。
ウェビナーアンケートの作り方
以下にてウェビナーアンケートの基本的な作成手順を紹介します。
- ツールの選定
ウェビナーツール自体にアンケート機能が組み込まれている場合や、外部のアンケートツール(例: Googleフォーム)を利用する方法があります。ツールの選定は、回答の集計方法や分析機能、利便性などを考慮して行います。 - 質問の作成
質問の種類(選択式、記述式、評価スケールなど)や内容を決定します。質問は具体的かつ明瞭にし、参加者が容易に理解できるように作成します。 - デザインの工夫
アンケートのデザインやレイアウトも重要です。視覚的に魅力的で、使いやすいデザインを心がけることで、回答率の向上が期待できます。 - テスト実施
アンケートを公開する前に、テストを行い、質問の適切性や理解度を確認します。必要に応じて修正や改善を行います。 - 公開と回答の収集
アンケートを公開し、参加者からの回答を収集します。ウェビナー終了後すぐにアンケートリンクを共有する、リマインダーを送るなど、回答率を高める工夫も行います。 - 結果の分析
収集した回答を基に、結果の分析を行います。具体的な数値やグラフを用いて、参加者の意見や感想を整理し、次回のウェビナーの改善点を見つけ出します。
視聴者の基本情報をとる質問
ウェビナーのアンケートでは、参加者のフィードバックや意見を収集するだけでなく、参加者の基本情報を取得することで、マーケティングや営業活動の資料として活用することができます。
もちろん個人情報にあたりますので、プライバシーポリシーも明記しつつ、情報の扱いには注意する必要があります。
ただし、ウェビナーの参加申込みの際に既に情報を取る設定にしている場合も多いと思います。その場合はこの設定は不要です。
念のため、ウェビナーでの視聴者の基本情報を取得するための一般的な質問内容のサンプルやアイディアを紹介します。
- 氏名
参加者のフルネームを確認することで、後のフォローアップやコミュニケーションをスムーズに行うことができます。 - 会社名
参加者が所属する会社名を知ることで、その会社の業界や規模、位置づけを把握し、ターゲットとしての適切性を評価することができます。 - 役職
参加者の役職や職種を知ることで、意思決定者や影響力のあるポジションにいるかどうかを判断する材料として活用できます。 - メールアドレス
フォローアップや情報提供のための連絡先として、メールアドレスの取得は欠かせません。 - 参加動機
ウェビナーに参加する動機や目的を知ることで、参加者の関心やニーズを把握し、今後のコンテンツ作成やサービス提供の参考とすることができます。 - 業種
参加者の業種や業界を知ることで、特定の業界に対する関心や需要を評価する材料として活用できます。 - ウェビナーのことを知ったきっかけ
どのような手段でウェビナーを知ったのかを確認することで、宣伝やプロモーションの効果を測定することができます。 - その他のコメントや要望
参加者からの自由なコメントや要望を収集することで、具体的なフィードバックや改善点を知ることができます。
視聴者からフィードバックを得る質問
ウェビナーの成功を評価するための重要な要素の一つが、参加者からのフィードバックです。ウェビナーの内容や進行、技術的な問題点など、さまざまな側面からの評価を得ることができます。
以下に、視聴者からのフィードバックを得るための質問サンプルを紹介します。適切な質問を設定し、ウェビナーの品質向上や参加者のニーズに応じた内容への改善につなげましょう。
- ウェビナーの内容の評価
具体的な内容に関する評価を求める質問
質問例
・今回のウェビナーの内容は役立ちましたか?
・特に印象に残ったポイントは何でしたか?
- 進行に関するフィードバック
ウェビナーの進行や登壇者の話の内容に関する質問
質問例
・進行がスムーズでしたか?
・登壇者の説明は分かりやすかったですか?
- 技術的な問題点
技術的な側面からのフィードバックを得る質問
質問例
・音声や映像に問題はありましたか?
・接続に関するトラブルはありましたか?
- 参加動機と期待値
参加者の期待と実際の内容とのギャップを知るための質問
質問例
・ウェビナーに参加する動機は何でしたか?
・期待していた内容はカバーされましたか?
- 次回のテーマの提案
参加者のニーズや関心を知るための質問
質問例
・次回のウェビナーで取り上げてほしいテーマはありますか?
・特に学びたいトピックは何ですか?
- 全体的な満足度
質問例
・今回のウェビナーの満足度はどれくらいですか?
・再度、同じテーマのウェビナーがあれば参加しますか?。
改善点・提案に関する質問
ウェビナーの成功をさらに高めるためには、参加者からの具体的な改善点や提案を収集することが不可欠です。改善点や提案を収集するための質問サンプルを紹介します。
- ウェビナーの内容に関する改善点
具体的な内容の改善を求める質問
質問例
・今回のウェビナーの内容で、もっと詳しく知りたかったトピックは何ですか?
・あえて挙げるなら、どの部分が難しく感じましたか?
- 進行や登壇者に関する改善点
質問例
・講師の話し方や進行で気になった点はありますか?
・どの部分でついていきづらかったですか?
- 技術的な改善点
質問例
・使用したウェビナーツールに不満点はありますか?
・接続や画質、音質に関して改善してほしい点はありますか?
- 提案や要望
質問例
・今後のウェビナーで取り上げてほしいテーマやトピックはありますか?
・ウェビナーの開催頻度や時間帯に関する提案はありますか?
- その他の改善点や提案
自由回答形式で、参加者からの意見や提案を収集
質問例
・今回のウェビナーに関して、その他の改善点や提案があれば教えてください
参加者の声を直接取り入れることで、ウェビナーの質を向上させるための具体的なアクションを計画できます。ただし、収集したフィードバックや提案は、適切に分析し、実際のウェビナーの企画改善などに反映させて初めて意味を持ちます。
回答率を高めるためのコツ
ウェビナー参加者からの貴重な意見やフィードバックを収集するためにも、アンケート回収率を高める必要があります。
ここでは、アンケートのデザインや内容の工夫など、回答率を向上させるための方法を解説します。
アンケートのデザインと内容の工夫
アンケート回答率を上げるには、参加者がアンケートに回答する際のハードルを下げてあげる工夫が必要です。デザインと内容の工夫についてのポイントをまとめました。
- シンプルなデザインを心がける
見た目が複雑であると、参加者がアンケートに回答する意欲を失ってしまう可能性があります。なるべくシンプルで分かりやすいデザインを心がけましょう。 - 質問の数を適切に制限する
アンケートの質問数が多すぎると、参加者が途中で回答を断念してしまうリスクが高まります。なるべくたくさんの意見がほしい気持ちを抑え、必要最低限の質問に絞って参加者の負担を軽減しましょう。 - 質問文の明瞭性
質問文は簡潔かつ明瞭に表現することが重要です。専門用語や難解な表現は避け、参加者が容易に理解できる言葉を使用しましょう。 - 選択肢のバランス
選択式の質問においては、選択肢の数や内容のバランスが重要です。選択肢が偏っていると、回答の偏りが生じる可能性があります。 - 視覚的な要素の活用
グラフやイラストなどの視覚的な要素を活用することで、参加者の興味を引きつけ、回答の意欲を高めることができます。 - 回答のしやすさを追求
記述式の質問では、回答欄の大きさやフォントの選定など、参加者が回答しやすい環境を整えることが重要です。 - 動機づけの工夫
アンケートの最初や最後に、回答の意義やアンケートの目的を明確に伝えることで、参加者の回答意欲を高めることができます。 - テスト実施
実際にアンケートを公開する前に、内部でテストを行い、デザインや内容の適切性を確認しましょう。
回答率アップの秘訣
ウェビナーのアンケートは、その成功を測るための重要な指標となります。しかし、どれだけ内容が良くても、回答率が低ければその価値は半減してしまいます。回答率を向上させるためには、参加者に対する適切なアプローチやコミュニケーションが不可欠です。
まず、アンケートの目的を明確に伝えることが大切です。参加者がアンケートの目的や意義を理解していれば、回答の意欲も自然と高まります。
たとえば、次回のウェビナーの内容向上のため、またはサービスの改善のために意見を求めていると伝えることで、参加者は自分の意見が大切にされていると感じるでしょう。
アンケートの回答時間を明示することも効果的です。
多忙なビジネスパーソンにとって、時間は貴重な資源です。アンケートの所要時間が短いことを強調し、例えば「3分で完了する簡単なアンケートです」といったように伝えることで、回答のハードルを下げられます。
また、アンケートの質問自体も工夫が必要です。質問は簡潔かつ明瞭にし、参加者が迷わずに回答できるように心がけることが重要です。また、質問の順序や構成も考慮し、関連する質問をグループ化するなどして、回答の流れをスムーズにすると良いでしょう。
アンケートの実施タイミングも重要です。ウェビナー終了直後や、翌日の昼休みなど、参加者が余裕を持ってアンケートに回答できるタイミングが最適です。
FanGrowthでおすすめしているのは、アンケート回答者に「おみやげ」をもたせることです。アンケートに回答した方に、登壇資料や関連したお役立ち資料を後日送付することで回答率が上がります。
たとえばChatGPTをテーマにしたウェビナーを開催したとしたら、具体的なプロンプトのテンプレートを「おみやげ」にしてあげると効果的です。
ウェビナーのアンケートの回答率を向上させるためには、参加者の立場に寄り添ったアプローチが必要です。上記の秘訣を取り入れることで、より多くの参加者からの貴重なフィードバックを収集することができるでしょう。