ウェビナーのアーカイブ配信でマーケティングの成功をつかむ Zoomの設定方法から手順紹介
ウェビナー(オンラインセミナー)はリアルタイムでの開催だけでなく、アーカイブ配信による動画の活用を併用することでさらなるリード獲得と効果的なナーチャリングにつながります。FanGrowthでも初回はリアルタイムでウェビナーを開催していますが、毎回録画しておりアーカイブ配信や内容のコンテンツ化など、二次利用を推進しています。
本記事では、Zoomを使用したウェビナーのアーカイブ配信方法から、メリットの解説、URLの選択、データ分析までの手順を詳しく紹介します。
▼ウェビナーを録画配信する方法について知りたいならこちらの記事をチェック!
ウェビナーのアーカイブ配信とは?
ウェビナーのアーカイブ配信とは、ウェビナーの内容を録画し、後から視聴できるようにする配信方法です。これにより、ライブ配信での視聴が難しい人にも情報を提供できます。
まずはアーカイブ配信の多岐にわたるメリットから解説していきます。
アーカイブ配信のメリット
アーカイブ配信の主なメリットは以下のようなものです。
- 時間制約にとらわれない
アーカイブ配信を利用することで、ウェビナーの視聴に時間の制約を設けず、いつでもどこでも視聴可能になります。これにより、ターゲットとなる顧客層を広げ、より多くの人々に情報を届けられます。 - コンテンツの二次利用
録画されたウェビナーは、他のマーケティング素材として二次利用することが可能です。例えば、ウェビナーで話したノウハウのホワイトペーパー化やブログ記事化、ソーシャルメディアへの投稿など、多岐にわたって活用することができます。 - 分析と改善
アーカイブ配信を通じて、視聴者の行動や反応を詳細に分析できます。これにより、今後のウェビナーの改善や、より効果的なマーケティング戦略の構築が可能になります。 - コスト削減
ライブ配信には多くのリソースが必要ですが、アーカイブ配信を利用することで、場所や時間に縛られずに視聴してもらえます。これにより、効率的にリーチを拡大することが可能です。 - 顧客エンゲージメントの強化
アーカイブ配信を通じて、視聴者の自社サービスへの理解を促進させることができます。視聴者がウェビナーを自分のペースで視聴できるため、理解を深め、ブランドとのつながりを強化することができます。
オンデマンド配信とダウンロード配信の違い
ウェビナーのアーカイブ配信には、オンデマンド配信とダウンロード配信の2種類があります。
オンデマンド配信は、データを小さく分割し受信しながら再生するため、視聴者が待たされずに再生を開始できるのが特徴です。また、視聴端末のストレージの空き容量を圧迫しません。
しかし、再生する時には常にインターネット接続環境が必要です。YouTubeなどの動画配信サービスが該当します。
FanGrowthでも開催したウェビナーをアーカイブ視聴してもらう際には、あらかじめYouTubeに限定公開でアップロードしてから視聴リンクを送付するようにしています。
ダウンロード配信は、ファイルをすべてダウンロードをしてから再生を始めるため、ダウンロード時間が長い場合があります。視聴端末側にデータを保存するための空き容量も必要です。
しかし、その分ダウンロードしてしまえばインターネット接続ができない環境でも再生できるのがメリットになります。
企業・ビジネス用途での動画配信では、ストリーミング配信(オンデマンド配信)が主流となっており、利便性と安定性、機密性が高いため、多くの場合に適しています。
項目 | オンデマンド配信 | ダウンロード配信 |
---|---|---|
再生開始までの時間 | 速い | 遅い |
端末へのデータ保存 | されない | される |
端末のストレージ空き容量 | 不要 | 必要 |
インターネット通信量 | 再生する都度発生 | ダウンロード時に発生 |
インターネット環境無しでの動画再生 | できない | できる(あらかじめ端末にダウンロードを完了しておけば) |
Zoomウェビナーのオンデマンド配信設定方法
実際にアーカイブ配信をするためにはツールの設定が必要です。ここではウェビナーのツールとして一般的なZoomにおけるオンデマンド配信する場合の設定方法を解説します。、Zoomでウェビナーを録画し、オンデマンドでアーカイブ配信するための具体的な手順と設定方法を順序立ててまとめました。
録画設定の手順
Zoomの録画方法
- Zoomアカウントにログイン、ウェビナーを開始する
- レコーディングボタンを押して録画を開始する
もしくは、Zoomウェビナーをスケジュールする際に「ウェビナーを自動的にレコーディングします」を選択することで、開始と同時に自動録画されます。 - ウェビナーが終わったらレコーディング停止ボタンをクリック
- 全員に対してミーティング終了をクリック
ウェビナーの終了と共に、録画データが保存されます。
オンデマンドでアーカイブ配信する
録画したZoomをオンデマンドでアーカイブ配信する方法は2種類あります。
録画したZoomのリンクを共有する
- ホーム画面のミーティングボタンをクリック
- レコーディング済みのタブをクリック
- 録画したコンテンツのリンクをコピーする
- リンクを共有する
YouTubeなどにアップロードする
こちらについては後述します。
保存フォーマットと保存先の選択
クラウド保存した場合の動画ダウンロード
Zoomポータルより「レコーディング」→「クラウドレコーディング」で、該当の動画をダウンロードします。録画をローカル保存した場合は、この作業は不要です。
オンラインストレージサービスへの動画ファイル追加
YouTubeなど任意のオンラインストレージサービスに動画のファイルを追加することができます。限定公開に設定することで検索からは見つけられないため、リンクを知っている人だけに視聴を制限できます。
配信プラットフォームへのアップロード
YouTubeは視聴者が多く、使い勝手が良いため、ウェビナーのアーカイブ配信に最適なプラットフォームです。
そのため、ここではYouTubeを例に、録画したウェビナー動画をアップロードする方法を解説します
※アップロードするためには、Googleアカウントが必要です。まだアカウントを持っていない場合は新規登録しておきましょう
動画のアップロード
YouTubeのホームページ右上のカメラアイコンをクリックし、「動画をアップロード」を選択します。次に、アップロードしたい動画ファイルを選びます。
動画の詳細設定
タイトル、説明、タグなどの情報を入力します。これらの情報は視聴者が動画を見つけやすくするために重要です。
視聴者の設定
公開範囲を設定します。公開、限定公開、非公開など、目的に応じて選びます。
動画の最適化
必要に応じて、YouTubeのエディタを使用して動画を編集します。例えば、冒頭のカット編集やエンドスクリーンの追加などが可能です。
動画の公開
全ての設定が完了したら、「公開」ボタンをクリックします。これで、動画がYouTube上で視聴可能になります。
共有リンクの生成
Zoomでアーカイブ配信をするための共有リンクの精製方法は以下のとおりです。
- 録画ファイルのアクセス
Zoomアカウントにログインし、左側のメニューから「レコーディング」を選択します。ここで、共有したい録画ファイルを見つけます。 - 共有設定の選択
録画ファイルの右側にある「共有」ボタンをクリックします。共有設定画面が開きます。 - リンクの生成
「共有リンクを生成」ボタンをクリックすると、共有用のURLが生成されます。このURLをコピーして、視聴者に送信します。 - アクセス制限の設定
必要に応じて、リンクをクリックした人だけがアクセスできるようにパスワードを設定したり、特定のドメインからのアクセスのみを許可したりすることができます。 - 有効期限の設定
有効期限を設定することで、リンクが一定期間後に無効になるようにすることが可能です。これにより、限定的なキャンペーンなどで有効に活用できます。 - ダウンロード設定
視聴者による動画のダウンロードを許可するかどうかを選択できます。ダウンロードを許可しない設定にすることで、コンテンツのコントロールが可能になります。 - 埋め込み設定
ウェブサイトやブログに動画を埋め込むための埋め込みコードも生成できます。これにより、自社サイト内での視聴体験を提供することができます。
配信後の分析とフィードバック収集
Zoomウェビナーをアーカイブ配信して終わりにするのではなく、その後の分析とフィードバック収集が、マーケティング戦略やコンテンツ改善するために不可欠です。何をすべきかについて簡単にまとめました。
- 視聴者情報の収集
Zoomでは視聴者に名前やメールアドレスの入力を求めるように設定できます。これにより、視聴者のデモグラフィック情報を収集し、ターゲット層の理解を深めることができます。 - フィードバックの収集
ウェビナー終了後に視聴者に対してアンケートやフィードバックフォームを送信することで、直接的な意見や感想を収集します。これにより、コンテンツの質や視聴者のニーズに対する理解が深まります。
FanGrowthでも、ウェビナー中の質問やアンケート内容から、次回以降のウェビナーテーマを企画することがよくあります。 - 統合分析の活用
ZoomのデータをCRMやマーケティングオートメーションツールと統合することで、より詳細な分析やセグメンテーションが可能になります。FanGrowthではHubspotと連携させて分析に活用しています。
これにより、パーソナライズされたフォローアップやリードナーチャリングが効果的に行えます。 - 改善の実施
収集したデータとフィードバックをもとに、コンテンツの改善やマーケティング戦略の最適化を行います。
ウェビナーアーカイブのマーケティング活用
ウェビナーのアーカイブ配信をどのように効果的に活用し、リード獲得からナーチャリング、成果最大化に至るまでの戦略とポイントについて詳しく解説します。ウェビナーの内容を鮮やかに再利用し、ターゲットオーディエンスとのエンゲージメントを高め、ブランドの成長と強化に貢献するための具体的な方法と考え方を提供します。
リード獲得とナーチャリングの戦略
リード獲得とナーチャリングの戦略において、以下のような方法で効果的に活用することができます。
- リード獲得のためのコンテンツ提供
ウェビナーのアーカイブ配信は、専門的な知識や情報を提供する価値あるコンテンツとなります。視聴者に対して、メールアドレスや名前などの情報を入力してもらうことで、リードとしてのデータを収集することができます。 - 視聴者のセグメンテーション
視聴者の行動や反応を分析することで、興味やニーズに応じたセグメントを作成します。これにより、ターゲットに合ったメッセージやオファーを提供することが可能になります。 - ナーチャリングキャンペーンの展開
アーカイブ配信を視聴したリードに対して、関連するコンテンツやサービスの情報を定期的に送信します。これにより、リードとの関係を深化させ、購買につなげるナーチャリングプロセスを構築します。 - パーソナライズされたコミュニケーション
アーカイブ配信の視聴データを基に、リードの興味や行動を理解し、個別に合わせたコミュニケーションを展開します。パーソナライズされたメールマーケティングなどで、リードのエンゲージメントを高めます。 - コンテンツの再利用
ウェビナーの内容をブログ記事やソーシャルメディア投稿などに再利用し、リードに対して多岐にわたるタッチポイントを提供します。これにより、ブランドとのつながりを強化し、リードの成熟を促進します。 - 効果測定と最適化
アーカイブ配信からのリード獲得とナーチャリングの効果を定期的に測定し、戦略の最適化を図ります。視聴時間、クリック率、コンバージョン率などのKPIを設定し、成功の指標とします。 - セキュリティとプライバシーの確保
リード情報の取り扱いにおいては、セキュリティとプライバシーの確保が不可欠です。適切な設定と管理を行い、リードの信頼を損なわないようにします。
ウェビナーアーカイブのマーケティング活用で成果を出すためのポイント
ウェビナーアーカイブのマーケティング活用で成果を出すためには、戦略的なアプローチが不可欠です。
まず、ターゲットオーディエンスの明確な理解が求められます。ウェビナーの内容は視聴者のニーズや関心に応じて設計されるべきで、それによってリード獲得への道筋が形成されます。
次に、コンテンツの質も重要な要素です。ひと言に視聴者と言っても自社サービスに対するスタンスはさまざまです。「認知」「興味・関心」などフェーズごとに最適かつ魅力的な内容であれば、視聴者の興味を引きつけ、エンゲージメントを高めることができます。
また、配信後のフォローアップも成果につながるポイントです。視聴者とのコミュニケーションを継続し、関係を深化させるためのメールマーケティングやソーシャルメディア活用が効果的です。
さらに、分析と改善のサイクルを回すことも欠かせません。視聴データや反応を定期的に分析し、戦略の最適化を図ることで、より高い成果を追求することができるでしょう。
最後に、全体のブランド戦略との一貫性も大切です。
ウェビナーのアーカイブ配信は、企業のブランドイメージや価値提案と連携して、一貫したメッセージを発信するべきです。これらのポイントを踏まえた戦略的なアプローチによって、ウェビナーアーカイブのマーケティング活用での成果を最大化することが可能となります。