インサイドセールスが見る「ウェビナーの効果」
FanGrowth事業にて立ち上げ当初から今に至るまでインサイドセールスを担当しております鉢嶺です。今回はインサイドセールスの視点から、ウェビナー施策の良さを書きました。
前半で「アウトバウンド架電の成果を上げるウェビナーの使い方」、後半で「ウェビナーリードへの効果的な架電手法」についてお話しいたします。
▼後半の内容についてはお役立ち資料にもまとめております
「アウトバウンド架電の成果を上げるウェビナーの使い方」
インサイドセールスの施策にも色々な種類がありますが、アウトバウンドで今まで接点がなかった方にお電話をするBDR施策や、ハウスリストの掘り起こし施策などを行う場合、課題が顕在化している可能性が低いのは当然です。ホワイトリストで企業リストに架電をしていく場合には、商談獲得率が1%を切ることもあるでしょう。100回架電をして、担当者と話ができたのが15回、そのうち商談になるのが1回、そんなイメージだと思います。
アポが取れなくとも、ウェビナー案内で次に繋げる
そこで、担当者と話しはできたものの商談にはならなかった14人に対して行うのがウェビナーの案内です。(商談になった方にご案内するのも良いと思います)
「まだ1対1で話を聞くほどではないけど、内容には興味があるのでウェビナーなら見ます」という方もいらっしゃいますし、「とりあえず案内だけ送ってください」とおっしゃる方もいます。
前者については、ウェビナーによって新たな課題の気づきやサービス理解が得られる可能性がありますので、ウェビナー後の再アプローチによって商談化を目指します。後者についても、(ホワイトリスト架電の場合)現時点では興味がなくとも、メールアドレスを取得することができますので、継続的に接点を持ちつつ、中長期での商談化を目指します。
このように、電話だけでは商談化するのが難しいターゲットについても、ウェビナーを掛け合わせることで、商談化の可能性が高まります。
仕組みが出来ると波及効果も
また、副次的効果ではありますが、架電によるウェビナー集客ができるようになると、1回のウェビナー集客数も増えていきます。結果的に、共催先もより集客力のある会社と組みやすくなり、ウェビナー経由での商談数の上昇も期待できます。
一例として、弊社のマーケティング担当は、「脈略のない営業の電話は嫌だけど、面白そうなウェビナー案内の電話は嫌じゃない」と言っています。
ウェビナー企画が面白そうであるということが前提ではありますが、ターゲットによっては有効な手段になり得るでしょう。(面白そうというのは主観的な判断になりますが、トレンドを抑えていたり、テーマの切り口に工夫があったり、課題感に対してぴったりの内容であったり、そういったことかと思います)
以上のように、ウェビナーを活用することでテレアポの効果を上げることができます。
「ウェビナーリードへの効果的な架電手法」
まず、ウェビナー企画自体にインサイドセールスが積極的に関わることができるかどうかで、商談獲得数を増加させるために取れる打ち手の幅が変わってきます。
マーケティングやフィールドセールスの担当が企画について固めた上で、インサイドセールスは視聴者に対して架電を行うだけですと、基本的にはアプローチ方法のみが改善可能な要素になります。
そのため、できることとしては、
1. 架電の優先順位の付け方や担当者の分担にルールを設ける
2. ウェビナー開催前にニーズ確認の架電を行う
このあたりかと思います。もし、企画そのものにもインサイドセールスが入り込めるのであれば、
3. ウェビナー企画の立案を行う
4. ウェビナーに登壇する
この2点も追加で行うと効果が出やすいです。
1. 架電の優先順位の付け方にルールを設ける
ウェビナー終了後にスピーディーにアプローチするためにも、ウェビナー終了後に誰が、どのターゲットに、どのような順番で架電をするのかは明確にすべきだと思います。組織体制によって、また、ウェビナーが自社単独のサービス紹介ウェビナーなのか、共催のトレンド系ウェビナーなのかによってもアプローチ対象は変わると思いますが、いずれにせよ明確に定めるべき点かと思います。
弊社も私が1人で対応する場合は、アンケート項目とターゲット属性、役職を掛け合わせて優先順位を決めています。アンケートでサービスに興味があると回答してくださった方は(ターゲットから大きく外れない限り)最優先にアプローチし、その後はメインターゲットかつ役職者から順に架電し、メインターゲット外についてはマーケティングと営業に関わる方のみ対象とする、などです。
複数人で電話をかける場合には、リードごとに予め担当者を割り振ったり、スキルに応じて架電対象を分担したりしています。
このあたりの優先順位が明確でないと、ウェビナー直後の温度感が高い状態でターゲットにアプローチができなかったり、メンバー間のコミュニケーションコストがかかったりと、効率的・効果的なセールス活動ができないので、まず取り組むべき点だと思います。
2. ウェビナー開催前にニーズ確認の架電を行う
ウェビナー開催前に、申込者に対してお電話をしている企業は少ないのではないでしょうか。全ての申込者の方にアプローチするのは非効率ですが、ターゲットに対しては有効な打ち手となります。
ウェビナー前の架電では主に、お申し込みいただいた背景や当日聞きたい内容のヒアリングを行います。アポイント打診の架電ではないので、営業色なくコミュニケーションができ、ニーズの確認がスムーズに行えます。開催後の架電では、ニーズが明確になった状態でアプローチできますし、事前に関係性が少しでもできれば、開催後の架電でも話が弾みやすいです。
また、副次的な効果として、予定のリマインドも兼ねることができたり、ヒアリング内容を登壇者に伝えることでよりターゲットに刺さるコンテンツに仕上げることもできますので、効果的な取り組みになるでしょう。
3. ウェビナー企画の立案を行う
インサイドセールスとして活動していると、今このタイミングで商談の打診をしてもお互いにとって良い話にならないと思う場面や、自分は役に立てると思っても先方にお断りをいただく場面も多くあります。そういった経験を元に、見込み顧客の方々に見てもらいたいコンテンツやニーズのあるテーマなどをマーケティング部に共有し、場合によってはウェビナー企画として提案することも大事です。
フィールドセールス側からの企画提案もありだと思いますが、フィールドセールスの接している相手は課題がある程度顕在化しているケースが多いはずです。(だからこそ商談になっているはずです)
ウェビナーの目的にもよりますが、マーケティング活動の一環として、潜在化しているニーズを顕在化させることも果たすべき役割であることを考えると、インサイドセールスからの提案の方がよりターゲット属性に合った企画になるでしょう。
4. ウェビナーに登壇する
インサイドセールスのウェビナー登壇も非常におすすめです。視聴者からすると、さっきまで視聴していたウェビナーで話していた人から電話がかかってくるのと、顔も見たことがない営業パーソンから電話がかかってくるのだと、受け取り方も変わってきます。
私も実際に毎月登壇しているのですが、「あー、さっき登壇していた鉢嶺さん」「登壇もしてお電話もして忙しいですね〜笑」「内容面白かったですよ」などとポジティブな反応からお話しさせていただけることも多いです。
以上、弊社内でも実践し、商談獲得に繋がっている施策のご紹介でした。インサイドセールスに求められる役割が単なるテレアポではなくなってきている中で、ウェビナー施策との連携は効果的であると感じています。
最後に少し宣伝になりますが、弊社はウェビナー施策の伴走型コンサルティングとSaaSをご提供しております。ウェビナーで成果を出すために、マーケティング戦略からインサイドセールスのフォロー体制のサポートまで含めてご支援させていただいております。
▼ご興味のある方はぜひ資料をダウンロードください!
慶應大学経済学部を卒業後、エキサイト株式会社に入社。FanGrowthの事業立ち上げに参画し、インサイドセールスリーダーとして事業成長に貢献。共催先マッチングコミュニティの立ち上げも主導し、コミュニティのルール設計から運営までを行った。2023年10月以降はフィールドセールスとしてお客様への新規提案を行なっている。